TDDBC開催の手引き

実は、今回の私のTDDBCは、「もっと多くの人がTDDBCを開催できるようにしたい」という目的で開催をしました。

実際にどうすればいいのかなぁと悩んだのですが、開催の手順を教えてくれる人(そしてやかましくない)がいるとやりやすいのではないかと思いました。そこで、今回の運営はTDDBC開催の手引きというマニュアルを作成しながらイベントを作っていきました。

これを読めばバッチリ!!とは言い難いですし、TDDBCは毎回同じ進行で開かれいるわけではないのですが、「TDDBCの開催って何して良いかわからない」と思われているようでしたら、参考にしていただけたらと思います。

そして、気が付いた点がありましたら、この手引きを拡張していただけたら幸いです。

TDDBC開催のすすめ

TDD Boot Camp に参加して、TDDが有用だなぁと感じられた方は、私以外にもいらっしゃるのではないでしょうか。一方、会社に導入するのに失敗したり、ボッチTDDをしている方も多いのではないでしょうか?

TDDの体験は、口で説明してもなかなか理解されないと思います。更に、TDD Boot Camp の雰囲気でのみ体感できる講師やTAの方から得られる情報が無いと、TDDBCで感じられた経験はできないのではないでしょうか。

同僚・同じ会社の方にTDDBCに参加してもらうのは、非常に良いですが、いい方法があります。
それが、あなたがTDDBCを開催することです。
さすがに参加者全員が自分の会社の人というのは、社員研修であってTDDBCじゃないと思いますが、自分で主催して、同僚を誘うのはTDDを理解してもらうのに一番良い方法ではないでしょうか。

今回の様な一テーブルぐらいの小規模なら一人でも運営できます。TDDBC開くのに何も障壁は無いので、ぜひ開催してみてください。

TDD Boot Camp 東京 for C++の開催

私は、以前にもTDD Boot Camp 東京 for C++を開催させていただきました。その時も軽い気持ちでした。

以前の私の中での TDD Boot Camp は、「なかなか参加できない人気勉強会」でした。
36人の募集の中で、113人が希望したり(その時は91番目…)と、かなり無理目なイベントで、何とか参加できた「TDD Boot Camp 東京 1.6」では、楽しくペアプロでTDDを学ぶという非常に良い経験が出来ました。
実際の所、その時はペアプロ初体験で、ソースコードの作り方に自信がない自分は、「ペアプロで変な点を注意されないかなぁ」と、ブルーな気持ちでいました。ただ、ペアを組んだ相手が、たまたま自分とバックグラウンドが近く、すぐに打ち解けることができたこともあり、はじめてのペアプロでもスムーズにプログラミングを進めることができました。


TDDBCに実際に参加して、「TDDをすると本当に安心してプログラミングできる」と感じました。
自分は、最初からバグが無いプログラムをすらすらと組めるタイプではなく、とりあえず作ってからビルドエラーや実行してのプレイできちんと動くことを確認しながらでないと作れないのですが、その際もテストが先に書かれていると、直ぐにアサートで発見できるので、非常に有用だなぁと実感できました。

この経験は、非常に新鮮でした。新鮮というか、感動でした。普段は、勉強会に参加しても、「ふーん、そうなのか」と頭だけで理解することが多いのですが、TDDBCは、腹の底から腑に落ちるというか、きちんと実施できれば、確実に良いコードが掛けるだろうなと「実感」できた物でした。

それゆえ、そのTDDBCでt_wadaさんから、TDD Boot Campを開催する人が増えて欲しいという言葉を支えに、多くの人の協力の下、TDD Boot Camp 東京 for C++を開催することができました。

今回、TDDBCを開催した動機

事の発端は、レポート係として参加した「Agile Samurai Base Camp」になります。その打ち上げに参加した私は、TDDトラックを担当した講師の方々とお話しさせていただく機会に恵まれました。

その際の話のほとんどは、寝て起きた時に忘れてしまったのですが、一つだけ強力に頭の中に残っていたことがありました。

TDD Boot Camp は、東京で開催すると直ぐにキャンセル待ちになって、需要があるんだけど、なかなか開けないんだよねぇ。新しい人がどんどん開催してくれれば良いのに

実際のセリフは酒と共に飛んで行ってしまい違っていたかもしれませんが、このような事をお聞きしました。

東京以外では、今後の開催も計画されているそうなのですが、東京ではまだ開催が決まっていないという事で、自分の中で何か協力ができないかなぁと、思いました。

TDD Boot Campを開催するだけの簡単なお仕事です

先週、TDD Boot Camp Tokyo for C++ 2014-01を講義、デモ、TA、運営を全て一人で開催させていただきました。

1人での開催は、私がすごいというわけではなくて、参加者6名という小規模な開催をしたからです。

108番目のキノコは書けたかな?

今回、ゲームクリエイターが知るべき97のことに書かせていただきました。


私としては、この本に書かせていただいたことは、大変に光栄です。
というのも、私には、「〜が知るべき97のこと」が憧れだったからです。


以前、きのこ本(プログラマが知るべき97のこと)を買い、監修のt_wadaさんにサインをいただいたのですが
(自分は、自分自身がサインを求めらた時に、どのように書いて良いかわからずうろたえてしまうので、
皆さんがどのように書くか学ぶため、すきあらばサインを求める行動に出ます)、
その際にこのような言葉を書いていただきました。


108番目のキノコは、あなたが書いて下さい


そう、オリジナルは、97個ですが、それに日本人の10本を加えた次の存在を引き継げるか
と、いうメッセージを受け取ったのですが、この言葉が自分の心の中に強く引っかかっていました。
なぜかを考えてみたのですが、きのこ本で日本で執筆された方々は、時々お会いしているt_wadaさんやhyoshiokさん、
ちょこっとだけ知り合いのまつもとさんや、10年ぐらい前からの知り合いの森田創さんといった、
自分に比較的身近な人たちが書いているというのが大きかったのかもしれません。


身近なのだけれども、手が届いていない存在。それが私の中でのきのこだったのです。


もちろん、その後に、「プロジェクト・マネジャーが知るべき97のこと」など、
たくさんの「97のこと」本が出たので、108番目とは言えないですが、
それでも自分の中ではそうそうたるメンバーの後に続くことができるのではないかと、
今回の話を聞いた瞬間に一も二もなく引き受けさせていただきました。


今回、その期待を裏切らないような結果が出せたのかはわかりませんが、
他の素晴らしい方々のきのこが密集していますので、是非とも読んでいただければと思います。


あ、あと、オライリーの担当さんには、今まで、本を書くと言って書いていない「書く書く詐欺」を働いていたので、
そのほんの何分の一かでもお詫びができていれば幸いです。

もちろん、編集の吉岡さんにも感謝です。




ゲームクリエイターが知るべき97のこと
作者: 吉岡直人
出版社/メーカー: オライリージャパン
発売日: 2012/11/05
メディア: 単行本(ソフトカバー)